事実と真実
「事実」と「真実」、皆さんこの言葉の意味と違いを説明できますか?
えっ? なんで突然こんな難しそうな話になってるの?
いや、実は最近見たテレビドラマで事実と真実のことを話題にしていたんだ。
刑事ドラマとサスペンスものだったけど同じ時期に別のドラマで同じネタを話題にしていて、それを見て思いだしたんだ。
何を思いだしたの?
このサイトでもいずれ事実と真実について説明をしようと思ってたことだよ。
事件の捜査や、背景が複雑な経緯を紐解いたりするのに事実と真実は重要だけど、ビジネスシーンでも事実と真実の理解は必要なんだ。
ビジネスシーンで「事実」と「真実」という言葉を使ったり聞いたりする場合は多いと思いますが、ビジネスでの一般的な意味や違いを説明してみたいと思います。
インターネット検索などで調べてみると多くの説明が見受けられますが、「法的な観点」や「哲学的な観点」、「宗教的な観点」など見方が変わると説明や表現が微妙に違っているようです。
ビジネスシーンにおいては、以下のような言葉の定義で覚えておけばいいと思います。
- 事実:
実際に起こった嘘偽りのない事柄のこと - 真実:
事実に対する嘘偽りのない解釈のこと
補足として、この2つの言葉の使われ方をみると理解が深まります。このあたりの説明と解説は、こちらの記事(東洋経済ONLINE内記事)に詳しく書かれていますし大変わかり易い説明になっています。同記事の事実と真実に関しての記述は私の考えに合致していますので、是非とも参考にしてください。
ビジネスシーンでの「事実」と「真実」の使い方
ビジネスシーンでは、まず「事実」を把握することが最重要となります。
具体的には、「今月の売上高は〇〇〇万円であった」、「今月のクレームは〇〇件あった」、「今年10月末時点で来年4月の新卒入社者は〇〇人の予定である」などで、データや数値に嘘がない限りは事実(実際に起こった嘘偽りのない事柄)と言えます。
そのうえで、それらの「事実」をもとに様々な解釈を加え事業計画を見直したり、PDCAを回したり、改善活動をおこなったり、プロジェクト推進を行うストーリー作りをし実行していきます。この「事実」に様々な解釈を加えストーリーにしたものは、当初は嘘偽りや嘘偽りかどうか判明しない解釈が多く、「真実」のストーリーとは言い難く「仮説」や「思い込み」あるいは「意図的な作為」の場合も多いと思います。
従って、ストーリーの不透明さや疑問について、データや数値を用いて調査や分析を行い「事実」の範囲を広げていきストーリーを「真実」へ近づけていく必要があります。これらの議論や調査を通して、「事実」や「真実」(に近づいたストーリー)を関係者で共有することで合意形成がなされビジネスの維持や向上につながっていきます。
権力者の独断が際立つイエスマンばかりの組織や嘘偽りを正す姿勢が薄い組織においては、往々にして「嘘偽りだらけの解釈」があたかも「真実」としてまかり通ることが起きてしまいがちなので要注意ですね。
また、「事実」ではないことを、あたかも事実のように語ったり誤認したりすることはあってはなりませんし影響大ですので、「事実」かどうかを見極める姿勢も重要です。この点に関しては、別記事『「事実」という言葉の意味・使い方 & 「事実のような」情報との区別』で説明していきます。また、以前の記事『【学生・社会人 必読!!】問題解決ステップ①「問題定義」』にも注意事項として簡単に記載がありますので参考にしてください。
「事実」と「真実」 まとめ
>> 「事実」と「真実」という言葉について、ビジネスシーンにおいては以下のように理解しましょう。
- 事実:
実際に起こった嘘偽りのない事柄のこと - 真実:
事実に対する嘘偽りのない解釈のこと
>> まずは「事実」を把握することが最重要である。そのうえで、「事実」と「真実」をもとにビジネスストーリーを展開することが必要である。
>> 「嘘偽りだらけの事柄」や「嘘偽りだらけの解釈」には十分注意すること。
>> 参照サイト
以上