会議などでの手法 ブレーンストーミングって何? から実際の行い方まで
ビジネスシーンにおいて、「この件についてはブレーンストーミングを行いましょう」とか「斬新なアイデアを求めてブレーンストーミングをしてみよう」といった声がよく聞かれます。この「ブレーンストーミング」って一体何なんでしょうか?
「ブレーンストーミング」とは1950年代頃から使われだしたと聞かれる複数人で行う会議手法のことです。「JIS Q 31010」規格の附属書Bリスクアセスメント技法にも記載されている方法で「ブレインストーミング」や「ブレスト」と呼ばれたり表記される場合がありますが、ここでは「ブレーンストーミング」に統一して説明していきます。
以下に、ブレーンストーミングの概要や実際の行い方を解説していきますので、全体像を理解し実践に役立ててください。考え方は判り易い手法ですが個人個人では思いつかなかったようなアイデアや結論を得るための頻繁に使われる手法です。
「ブレーンストーミング」は「集団発想法」とも呼ばれており、参加者全員が自由な意見を出し合い、結果として個人個人では考えも及ばなかったような独創的なアイデアを得ることを目的とした手法です。
まずは、その長所と短所について知っておきましょう。
ブレーンストーミングの長所と注意点を知っておこう
ブレーンストーミングの長所と注意点について以下にまとめておきます。
まずは長所です。
ブレーンストーミング 長所
- 新しいアイデアを生み出せる可能性を高める
- 参加者の思考の幅が広がり成長につながる
- 参加者相互に理解が深まる
- チームのまとまりが生まれる
次に注意点を挙げておきます。以下のような側面のある手法であることを理解しておかないと、アイデアを得られないばかりか、場の雰囲気が悪い状態で終了してしまいかねないため注意が必要です。
ブレーンストーミング 注意点
- アイデアが出てこない雰囲気では効果が薄い
- 組織上の上下関係にあるメンバーが参加している
- テーマ設定が悪い
- アイデア創出に集中していない
- ファシリテーターのブレーンストーミングに対する理解
ブレーンストーミング実施時の4原則
詳細は後述の「ブレーンストーミングの準備からまとめまで」で説明しますが、ブレーンストーミングでは次の4つの原則を理解し進める必要があります。この4原則を知らないと想定される参加メンバーがいる場合には、必ず開始前にファシリテーターから全員へ周知するようにしましょう。
- アイデアへの「否定・判断・結論はNG」
- 「質より量」を重視
- 独創的な発想を自由に発言できる「自由奔放」な場の維持
- 「連想と結合」そして結果をまとめる
詳細は後述の「ブレーンストーミングの準備からまとめまで」のなかでも説明しています。
ブレーンストーミングの準備からまとめまで
ブレーンストーミングの実践についての説明です。
ブレーンストーミング対象の命題や目的を明確にする
ブレーンストーミングの失敗例の代表的なものに、ブレーンストーミングの目的が明確でないことが挙げられます。参加者にとって、何のアイデアを発言すればいいのかが明確でない場合や、範囲が広すぎてアイデアの発想が発散してしまう場合などです。
具体的には、ブレーンストーミングのテーマが「今抱えている〇〇〇問題について」となっていたらどうでしょうか?
参加者は、〇〇〇問題の何について発言すれがいいのでしょうか? ある参加者は〇〇〇問題の原因についてのアイデアを発言するかもしれませんし、別の参加者は対策案のアイデアを発言するかもしれません。テーマは最低でも「今抱えている〇〇〇問題の想定原因について」や「今抱えている〇〇〇問題の対策案について」程度に設定されていないと、何のアイデアを求められているのかが判りませんので注意しましょう。
また、例えば「今抱えている〇〇〇問題の対策案について」というテーマ設定の場合、対策案のアイデア創出が求められていることは理解できますが、スタート前に「〇〇〇問題」の内容や事実、問題分析・解析、問題の原因などについて共通認識を持つことが重要になります。参加者全員の共通認識が得られていない状況でスタートしてしまうと、既に終えた問題分析のアイデアが出てきたり、すでに否定された想定原因に対する対策案が出てきたりする可能性があり、ブレーンストーミングの場が発散していき収拾がつかなくなりますので注意が必要です。
このようなことを避けるためにも、開始前にブレーンストーミングのファシリテーター(司会進行役)が命題・テーマ・目的を具体的に明示し、必要な前提知識や前提事項を簡潔に伝えることが重要です。
参加者の決定
ブレーンストーミング手法の最大の期待効果は独創的なアイデアを得ることです。そのためにブレーンストーミングの場は独創的な発想を自由闊達に発言できる場でなくてはいけません。従って、組織上の上下関係にあるメンバーが参加することは極力避けるべきです。またそのような関係以外にも、萎縮や緊張を招く参加者構成は避けるべきです。
ファシリテーターを決める
ブレーンストーミングで効果を得るためにはファシリテーターが必要となります。ファシリテーターには概ね以下のような役割があります。
ファシリテーターは進行役としては重要な役割ですが、ファシリテーターに特別な権限はなく偉い人でもありません。ブレーンストーミングを効果的・効率的に進めるために必要な役割を担う人と理解してください。
- 参加者を決め招集する
(ファシリテータに限らず他の者が行ってもよいが、萎縮や緊張を招く構成の有無は要確認) - 事前に命題・テーマ・目的を決める
(ファシリテータに限らず他の者が行ってもよいが、具体性や明確かどうかは要確認) - 事前に周知すべき前提知識や前提事項をまとめておく
- ブレーンストーミング開始前に、命題・テーマ・目的や周知すべき前提知識や前提事項を簡潔に伝える
- ブレーンストーミング開始前に、実施上の4原則を周知する
- 発言やアイデア創出が少ない場合は、場の積極性を促す
- 実施時間管理を行う
- 発言やアイデアを参加者とともにまとめる
ファシリテーターって重要なんですね
ブレーンストーミングを行う
実際にブレーンストーミングを行う際の方法論と、前出のブレーンストーミング実施時の4原則について説明します。
- ブレーンストーミングの具体的方法
ブレーンストーミングがうまく回りだすと、どんどんアイデアが出てきますので、それを都度書きとったりPC入力していくのはアイデアの創出に水を差す懸念があるため現実的ではありません。
最終的にどのようにアイデアや発言をまとめるのかによりますが、第一段階としては10分なら10分と時間を決めたうえで以下のいずれかで各自に書き出してもらうのが一般的です。
・あらかじめ用意したカード型用紙に1枚に1つのアイデアを次々に書き出してもらう
・付箋を用意して1枚に1つのアイデアを次々に書き出してもらう
・マインドマップソフトなど共有書き込み可能なアプリに書き出してもらう
第一段階の時間が来たら、カードや付箋、あるいはアプリ上でざっくりとデータを分類したうえで参加者へ公開し、他の参加者の書き出した情報をを見てもらい自分には無かった発想に気づいてもらいましょう。これが、ブレーンストーミングの特徴でもあり「集団発想法」とも呼ばれる所以です。
第二段階として、自分には無かった発想の気づきを得たうえで、再度時間を決めてアイデアの書き出しを行います。
次の段階としては、出されたアイデアのまとめを行います。まとめは通常まずはアイデアを分類します。次に各分類グループ内での各記述内容から、大枠な内容か細かい内容か、他の内容との属性の有無、同じ内容かどうかなどを判断材料として、関係性や大中小項目をまとめていきます。
後述の「ブレーンストーミング結果のまとめ」を参考にまとめます。
まとめを行っている段階でも、参加者の中には新たな気づきでアイデアが出る場合がありますが、それを止めてはいけません。まとめに反映するようにしましょう。 - ブレーンストーミング実施時の4原則
前出のブレーンストーミング実施時の4原則について説明します。効果を得るために重要な原則となります。
実施前に、ファシリテーターからメンバーへ4原則を簡潔に説明し協力を仰ぐのも一案ですね
- アイデアへの「否定・判断・結論はNG」
ブレーンストーミングの目的は独創的なアイデアを得ることです。ブレーンストーミングの場は独創的な発想を自由闊達に発言できる場であり、萎縮や緊張は避けなくてはなりません。従って、ブレーンストーミング中に出たアイデアに対して「それ違ってません?」や「それって現実的でないよね」といった否定的な発言は厳禁です。同様に、「それは無理」や「それしかないよね。それで決まり」といった判断や結論付ける発言も厳禁です。アイデアを否定された参加者はもうそれ以上せっかくの独創的なアイデアを出そうとしなくなってしまいますし、ブレーンストーミングは独創的なアイデアを生む場であって、そのアイデアの評価や採択を決める場ではありません。
ブレーンストーミングに引き続き同じ場、同じ参加者でアイデアの評価や採択を行う場合もありますが、「ブレーンストーミング」という手法の実施はアイデアを生み出しそれをまとめた段階で終了ですので誤解の無いよう分けて考えるようにしてください。 - 「質より量」を重視
独創的な発想でアイデアを出してくださいと言われると、「他者よりも良いアイデアを出そう」や「もう少し考えを巡らせて質を高めたアイデアにしてから出そう」と考えるのが普通ですが、ブレーンストーミングでは質より量を重視しましょう。自分では考えもしなかったような他人のアイデアや観点・考え方などの発想を学んだうえで更に独創的なアイデアを収集するシナジー効果を求める場ですので、多くの発想を聞き多くの発想を場に提供していくことが、集団としてより良い発想につながることになります。 - 独創的な発想を自由に発言できる「自由奔放」な場の維持
自由な発言の場を維持することが、ブレーンストーミング成功の秘訣です。
他者のアイデアを否定したり、評価したり、結論付けたりして自分の思いを押し付けるような発言をする参加者の存在や、人事上の上下関係にあり人事考課の影響が懸念されるような参加者の存在は要注意です。萎縮や緊張のためいい発想は生まれにくいと考えられます。 - 「連想と結合」そして結果をまとめる
他人のアイデアを聞いて新たな気づきや触発から、連想されるアイデアを出します。また、他人のアイデアに自分の考えを加えてアイデアを出していきます。
アイデアが概ねできった段階を見計らって、たくさんのアイデアを整理整頓します。
まずは整理として、同じ内容のものは一つにまとめ、目的からずれた内容のものは排除します。この際、一見同じ内容のものであったり、目的と関係ないようにみえても、アイデアとして出した本人の意図が違っている場合もありますので、まとめや排除の際にはアイデアを出した本人が納得していることを確認してください。必要であれば再度文字情報を修正して残しておきます。
次に整頓の意味で、各アイデアをグルーピングしたり、論理的なつながりから段階的にまとめたりしまう。代表的なまとめ方の概要については以下を参照してください。
また、ブレーンストーミングで出たアイデアのまとめ段階においては、MECEの観点で言う漏れは無いようにすることや、6W2Hについても発想の観点としては網羅されているかの確認も行うよう心掛けましょう。
ブレーンストーミング結果のまとめ
前にも触れたとおり、ブレーンストーミングではカード用紙や付箋、マインドマップソフトなどを使うのが一般的ですが、出てきたアイデアを見やすくまとめる必要があります。ブレーンストーミングで得られるアイデアや発想については通常「言語情報」のため、目的やブレーンストーミング実施メンバー・報告先などにとって判り易く慣れ親しんだまとめ方があれば、その方法でまとめることに問題はありません。
また、「言語情報」の可視化のため一般的によく使われる方法については以下にリストしてみましたので参考にしてみてください。
KJ法
断片的な言語情報やアイデアを効率的に整理し可視化する目的で用いられる手法です。カード上の紙に個々の情報やアイデアを書き出し、並べ替えたりグループ化することで情報整理を図ります。文化人類学者である川喜田二郎氏がご自身の著書の中で紹介した手法で川喜田氏のイニシャルから「KJ法」と呼ばれるようになったようです。
比較的、少数意見や独創的な発想を抽出しやすいまとめ方で、論理性や経験によらず新たな発想を得たい場合に適していると思われます。
KJ法には以下のようなメリットがあります。
- アイデアを可視化・共有できる
- 論理的に情報整理ができる
- 少数意見・独創的な発想も活用できる
- 気軽に実施できる など
一方で、方法としての難易度は低く気軽に行えるものの「情報整理には時間と手間がかかる」というデメリットもあることは理解しておく必要があります。
KJ法の一般的な実施の流れは以下となります。
- グルーピング
各カードに書かれた内容やキーワードをもとに、書き出されたカードや付箋などをグル^ピングしていきます。
この際、無理やりグループ化するのは避けましょう。独創性のあるアイデアを生かすためですので、グルーピングに違和感のあるアイデアはそのままにしておくことが重要です。よって、グルーピングに際しては参加者全員の同意を得ながら進めることが重要となります。 - 各グループの関係性を明示
各グループの間には、原因と結果(因果関係)や対立関係、類似関係、相互依存関係、時系列関係などの関係がみられます。このグループ間の関係性を明示しておくことが必要です。 - 文章化
関係性を明示したうえで、さらに文章化することで新たな気づきも生まれます。この作業は「情報整理には時間と手間がかかる」というKJ法のデメリットにもなっている側面ですが、新たな価値を得るためには必要な作業です。
ロジックツリー
問題解決プロセスにおける問題分析や原因追及でよく使われる手法で、一つの事象を分解し原因や要素などを樹が枝分かれするように表現することで網羅的に見える化するためのものです。問題の原因や要素をMECEの「漏れなくダブりなく」という考えに沿って洗い出すために有効な手法です。
ロジックツリーには以下のようなメリットがあります。
- アイデアを可視化・共有できる
- 論理的に情報整理ができ、論理的な説明を行いやすい。
- MECEの「漏れなくダブりなく」を確認しやすい
- マインドマップなどツールを利用しやすい など
注意点としては、水準が下がっていくに従い枝葉末節な原因や要素まで洗い出されてしまうため、トップに据えた論点やテーマへの影響度の数値的な裏付けが必要となる場合が多い。経験や勘だけで絞り込んでいくことは、原因を見逃したり、主要原因を意図的に避けてしまう行動につながるため危険である。
ロジックツリー作成の一般的な手順は流れは以下のようになります。
- 論点・テーマ
中心となる論点やテーマを決めます。ブレーンストーミング後の結果をまとめる場合は、中心となる論点やテーマはブレーンストーミングのテーマや目的とします。 - 第一水準の要素や原因の洗い出し
目的に沿って、中心となる論点やテーマの下の水準(第一水準と呼びます)として、MECEを意識して分解した原因や要素を洗い出します。
ブレーンストーミング後の結果をまとめる場合においては、カードや付箋に書き出された内容の大項目的なものを抽出し、第一水準としてテーマの下に横並びにします。第一水準を見渡し、「漏れやダブり」が無いかどうかを全員で確認し、漏れがあった場合は横並びに書き加えましょう。ダブりはひとつにまとめればOKです。 - 第二水準の要素や原因の洗い出し
それぞれの分解した原因や要素(第一水準)に、その下位水準(第二水準)として、さらにMECEを意識して分解した原因や要素を洗い出します。第二水準の原因や要素を、論理的につながっている第一水準項目の下に置きます。同じ第一水準項目の下に複数の要素や原因がある場合はそれらを第一水準の下に横並びにします。
ブレーンストーミング後の結果をまとめる場合においては、カードや付箋に書き出された内容の中項目的なものを抽出し、論理的なつながりのある第一水準の項目の下に置きます。第二水準を見渡し、「漏れやダブり」が無いかどうかを全員で確認し、漏れがあった場合は横並びに書き加えましょう。ダブりはひとつにまとめればOKです。第一水準で留まっている項目については、更なる分解を試みてください。 - 水準を下げ繰り返す
分解できるところまで(あるいは要求されているレベルまで)水準を下げて分解を試みます。
分解が終わったら、MECEの観点から「漏れやダブり」が無いかどうかを全員で確認しあいOKであれば終了です。
特性要因図
特性と要因(あるいは事象と原因)との関係を表現する図で、まとめた形が魚の骨のように見えるためFishbone Diagramとも呼ばれています。日本での品質管理活動TQC(Total Quality Control)の先駆的指導者であった石川馨氏によって考案され、QC7つ道具の一つとして広く知られるようになった手法です。
注意
本来「特性要因図」はブレーンストーミング結果をまとめるための手法ではありません。通常の特性要因図の作成手順を以下に紹介しますが、見て分かるとおり大骨に当たる4Mや5M1Eが初期的に設定される場合が多く、全く別次元の新たな発想を求めるものでは無く現実に発生している特性や事象の原因や要因を洗い出すことが優先された手法だということを知っておく必要があります。
しかしながら、ここにブレーンストーミングの結果のまとめ方として紹介する訳は、その図の理解のしやすさにあります。右側の特性(発生している事象)部分にブレーンストーミングのテーマを置き、大骨部分に出てきたアイデアの大項目を据え、後は中骨、小骨と系統づけていけば、ブレーンストーミング結果を見やすく可視化できますし、目的が問題解決であればまとめやすく理解を得やすいまとめ方が可能です。
特性要因図作成の一般的な手順は流れは以下のようになります。
- 特性(問題点)を決める
テーマとなる特性や問題点を具体的に定義したうえで、右側に”魚の頭”部分として記述する。
(上の写真では右側の赤色三角の部分) - 特性要因図の形を描く
1で描いたテーマとなる特性や問題点部分に、左側から直線で”背骨”に見立てた太めの直線を描く。
また、”背骨”に向けて4~6本程度の”大骨”に見立てた斜め線を描く。 - 大骨を決める
”背骨”に向けて斜めに描いた”大骨”の端に要因の大項目を入れる。
通常、大骨には「4M」もしくは「5M1E」が用いられる。
「4M」は「Man」(作業者・要員)、「Machine」(機械・設備)、「Material」(原材料)、「Method」(方法)の4つの観点を言う。
「5M1E」は「4M」に「Measurement」(測定)と「Environment」(環境)を加えたものを意味している。 - 中骨・小骨に”悪さ”を記入する
各大骨の観点で、テーマとした特性や問題点の要因となる”悪さ”を考え、大骨に向けて矢印で”中骨”として記述します。さらになぜなぜを繰り返し”中骨”の要因となる”悪さ”を”小骨”として記述していきます。”小骨”についてのさらなる分解が必要であれば”孫骨”も使用していきます。これを全ての大骨の観点で繰り返します。 - 経験・技術・データを元に影響度の大きい要因を抽出する
各”大骨”に対しての影響度の大きい要因を、経験・技術・データから選んでいきます。経験と技術だけでなくデータでの裏付けをとっての判断が重要になります。この抽出が問題解決へとつながる決め手になりますので、参加者や関係者との合意をもって抽出するようにしてください。
抽出した要因については、その要因を除去するための対策案へとつなげていきます。
※問題解決のためのブレーンストーミングのまとめであれば上記の手順で問題ありませんが、独創的なアイデアや発想を求めてのブレーンストーミングのまとめの場合は、大骨の「4M」や「5M1E」にとらわれる必要はありません。
マインドマップ
直接的にブレ-ンストーミングの結果をまとめる手法ではありませんが、ブレ-ンストーミングの結果をまとめる際に便利なツールとして紹介しておきます。
先に紹介した「KJ法」や「ロジックツリー」、「特性要因図」を作成する際に一番のストレスはグルーピングや、グルーピング内での主従の関係を検討したり、再度入れ替えたり、他の要素との関係性をメモしたりといった作業途中の変更が面倒くさかったり時間がかかったりする点です。
これらの面倒くささや時間を要す点を著しく改善してくれるのがいわゆる「マインドマップ」作成のツール群です。「マインドマップ」作成のツールはWindows版、MAC OS版、Android版、iOS版など豊富にあり無料版でもかなりの機能を使用できるものが多いので、自分に合ったアプリを探して試してみることをお薦めします。また、ブレ-ンストーミングの結果まとめだけに利用するにはもったいないような機能も多いので、ビジネスパーソンとしての価値アップにも貢献が望めますのでお試しあれ!
ブレーンストーミング まとめ
この記事の全体を簡潔にまとめておきます。
「ブレーンストーミング」は「集団発想法」とも呼ばれており、参加者全員が自由な意見を出し合い、結果として個人個人では考えも及ばなかったような独創的なアイデアを得ることを目的とした手法です。
ブレーンストーミングの長所と注意点は以下になります。
ブレーンストーミング 長所
- 新しいアイデアを生み出せる可能性を高める
- 参加者の思考の幅が広がり成長につながる
- 参加者相互に理解が深まる
- チームのまとまりが生まれる
ブレーンストーミング 注意点
- アイデアが出てこない雰囲気では効果が薄い
- 組織上の上下関係にあるメンバーが参加している
- テーマ設定が悪い
- アイデア創出に集中していない
- ファシリテーターのブレーンストーミングに対する理解
ブレーンストーミング実施時は以下の4原則を守ることが重要です。
ブレーンストーミング 実施時の4原則
- アイデアへの「否定・判断・結論はNG」
- 「質より量」を重視
- 独創的な発想を自由に発言できる「自由奔放」な場の維持
- 「連想と結合」そして結果をまとめる
ブレーンストーミング結果、「言語情報」の可視化のため一般的によく使われる方法については以下にリストしてみましたので参考にしてみてください(詳細は記事文中参照のこと)。
- KJ法
- ロジックツリー
- 特性要因図
なお、ブレーンストーミングの実施方法詳細は文中を参照願います。
以上