他責思考と自責思考

自責他責

他責思考・自責思考 って何?

簡単に言うと問題の原因を他人のせいにする傾向のある考え方を「他責思考」、自分に原因が潜んでいるのではという思いを前提にする考え方が「自責思考」といいます。
「他責思考」の場合、自分以外のチームメンバーや会社、家族、親類、世の中一般の人々など「他者」に原因があると考えます。一方で「自責思考」では、自分とその影響範囲の行動や考え方など「自分自身」に原因があると考えます。

例えば、資材の納品間違いの問題に対して、「他責思考」では納品業者のミスを糾弾してそれに全力を注ぐと思われます。「自責思考」の場合は、納品業者のミスを指摘するとともに自社側の納品時の受け入れチェック体制も原因の一つとして検討されると思われます。また、例えば営業企画部の営業目標が達成できなかった場合では、担当者が「他責思考」では販売店の責任を追及することが考えられますが、担当者が「自責思考」の場合は自らの企画の是非を疑うことが予想されます。顧客からのクレームに対しても、「他責思考」では自分以外の誰に非があったのかをまず探すでしょう。「自責思考」の場合はまず自分自身の対応に失礼があったのかもしれないと考え対応をレビューすることでしょう。

アクションにつながる自責で考えよう

「他責思考」と「自責思考」、どちらも必要な考え方で原因分析としては平等に扱われるべき考え方ですが、まずは「自責思考」で考えてみることを大切にすることを推奨します。理由は、他人をコントロールすることは困難ですが、自分のことであればコントロール可能なため、自責思考で捉えた方が対策しやすいというメリットがあるためです。「他責思考」の場合は、対策の実施が他人に委ねられてしまい自分ではコントロール不可となるため、アクションにつながる自責で考えたほうが対策も早く、心が休まる場合も多くなります。

実際のビジネスの現場では、明らかに他人側に真の原因がある場合でも、まずは、自責思考で可能なアクションをとり、真の原因への対策(他社責任への改善依頼も含めて)や再発防止へと広げていくという柔軟性も必要と思います。

まとめ

  • 問題の原因を他人のせいにする傾向のある考え方が「他責思考」
  • 自分に原因が潜んでいるのではという思いを前提にする考え方が「自責思考」
  • 他人をコントロールすることは困難だが、自分のことはコントロール可能なため、自責思考で捉えた方が対策しやすいというメリットがある

以上